お知らせ
医療事故の再発防止に向けた提言第20号の公表について(医療事故調査制度)
一般社団法人日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)より標記提言書が公表されました。
(上記、URLの中の5つの提言一覧)
血液検査パニック値は、「生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値」とされています。
患者安全のために医療機関に取組んでいただきたい提言を5つご紹介します。
(事例)分析対象は、死亡に至った過程で血液検査パニック値が関与していた12事例です。
パニック値の項目や閾値が設定されていなかった事例や、医師が不在の場合の取り決めがなく
パニック値の報告がされなかった事例、検査結果にパニック値の表示がなくパニック値の
報告がされなかった事例などがありました。
医師、臨床検査技師、看護師など血液検査に関わる医療職と医療安全管理者のみなさま、是非ご一読ください。
血液検査パニック値に関する5つの提言
<パニック地の項目と閾値の設定>
提言1 医療機関は、診療状況に応じてパニック値の項目(Glu,k,Hb,Plt,PT-INRなど)と閾値を検討し、設定する。
<パニック値の報告>
提言2 パニック値は、臨床検査技師から検査をオーダーした医師へ直接報告することを原則とする。
また、臨床検査部門は報告漏れを防ぐため報告したことの履歴を残す。
<パニック値への対応>
提言3 パニック値を報告された医師は、速やかにパニック値への対応を行い、記録する。
また、医師がパニック値へ対応したことを組織として確認する方策を検討することが望まれる。
<パニック値の表示>
提言4 パニック値の見落としを防ぐため、臨床検査情報システム・電子カルテ・検査結果報告書において、
一目で「パニック値」であることがわかる表示を検討する。
<パニック値に関する院内の体制整備>
提言5 パニック値に関する院内の運用を検討する担当者や担当部署の役割を明確にし、
定期的に運用ルールを評価する体制を整備する。さらに、決定した運用ルールを院内で周知する。