学会インプレッション2
〜第53回日本医学検査学会に参加して〜
大阪府立成人病センター 永井旬子
5月14・15日と,富山県に於いて開催された第53回日本医学検査学会に参加させていただきました。
今回の学会では,私自身も「血液疾患患者の血液培養とSurveillance Cultureとの関連性」と題して発表をする機会をいただき,すこし緊張した面持ちで当日を迎えました。質疑応答の時間にはさまざまなご指導を頂戴することができ,今後よりいっそうの努力を重ねていきたいと感じました。
さて,各演題において発表されている内容は多岐にわたって検討されており,その研究成果を学ばせていただいたことによって自身の興味の幅も広がったように思います。そして常日頃から,「いかにしてより良い『医学検査』を創ることができるか?」との問いに挑戦する姿勢が大切であることを改めて感じることができました。
また,15日の午前中にはワークショップ「最先端医療と検査技師のかかわり」に参加し,再生医学・臓器移植・遺伝子検査・生殖医学について大変興味深いご講演を聞かせていただきました。
お話をうかがう中でそれぞれの分野で検査技師がかかわり,果たし得る役割とその使命を感じることができ,検査技師が持つ技術と知識を発揮できる場所として大きな可能性を秘めた分野であることを実感しました。
話は変わりますが,初めて富山のまちを訪れた私は行く先々で地元の方々のとても親切な様子に触れ,ここは元来,人を思いやる心が厚く息づいているところなのだなと思いました。人体から得られた検査材料を取り扱う毎日ですが,そこには一人の人間の生命があることを忘れることなく日々 取り組んでいきたいと思います。
細菌検査室に勤務し,早いもので7年が経ちました。が,常に新しい発見や出会いの連続です。今後も,さまざまな機会をしっかりと活用し,学び続けていきたいと思います。