質問.何故血液型抗体(または正常同種抗体)はIgMなのか
回答 血液型抗体は正常同種抗体である。正常同種抗体は生まれながらにして保有する抗体であり、自己細胞と反応するものでない。すなわち、免疫機構の監視から逃れた(たとえばA型の人は抗A抗体産生クローンを排除)血液型抗体産生クローン(A型の人は抗B抗体産生クローン)はIgMを細胞表面に表出・放出し、異型の血液の侵入に備えている。したがって、正常同種抗原は自己に対して抗原性を示さないという原則より、正常同種抗体はIgMを持続的に産生することになる。ただし異型輸血の際にはIgGクラスの血液型抗体が産生される(クラススイッチ)。
webmaster@osaka-amt.or.jp