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基本的な染色型 staining pattern は対応抗原の詳細が不明であった1960年代に動物臓器凍結切片の細胞核の染色様態により分類されました。Hep−2など培養細胞を使用する現在では、初期に記載された4種の染色型以外にも多くの染色型を観察することができます。
IFは多くの自己抗体を検出できる特長がありますが、染色像の適切な判定には知識と習熟が必要です。細胞の構造や自己抗体の対応抗原に関しての知識を深めることは、IFの染色像から得られる豊富な情報を活用する助けとなります。今回は主要な自己抗体のIFの染色について、抗原の細胞内局在との関係をできる限り示しながら紹介します。 |
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細胞質中にはmitochondriaやribosomeなどのorganelleが存在し、自己抗体のtargetになっています。
Centriolのような分裂装置 mitotic apparatus や細胞質内をnetworkする細胞骨格 cytoskelton と反応する自己抗体も出現します。 |
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Ordinary HEp2 nuclei has abundant autoantigens ew can detect various autoantibodies.
All antibodies cannot be identified only from HEp2 patterns. |
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ひとりの患者が複数の自己抗体をもっている場合は、それぞれの自己抗体に対応する染色型が混合して観察されます。
抗核抗体どうしの混在だけでなく、抗体細胞質抗体と混在する場合もあります。
しかしすべての染色型を決定することは容易ではなく、判定に迷う場合は判別可能な(存在する確率の高い)染色型から優先して記載します。 |
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蛍光顕微鏡の種類や励起方式は抗核抗体の判定に影響を及ぼします。蛍光顕微鏡の原理や構造に関する理解を深め、適切にメンテナンスしていくことが重要です。 |
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自己抗体の測定は自己免疫疾患の診療に際して重要な役割を果たしています。自己抗体測定キットを製造販売している当社では1983年から自己抗体精度管理を年1回のペースで行ってきました。
初回は抗核抗体のみを対象としましたが、抗ENA抗体・抗ミトコンドリア抗体・抗DNA抗体の精度管理を順次追加してきました。1997年度の参加は国内外あわせて505施設です。
1997年のANA精度管理結果とあわせて、15回にわたる精度管理から得られた知見と判定の一致率向上に向けた歩みを紹介します。 |
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15年間のANAtestの環境の変化をみていきます。
抗原slideはラット肝凍結切片からHep‐2細胞への推移がみられます。 Hep‐2細胞はヒトと同種であることと、分裂がさかんで細胞周期に関連した自己抗体の検出にメリットがあります。 |
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蛍光顕微鏡は透過型U励起から明るい落射型B励起へと主流が移っています。 |
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管理血清を用いた判定の一致率向上に向けた試みを紹介します。
WHO標準品ANF66/233を用いてWHO準拠濃度に換算する方法です。
まずWHO標準品からトレースしたANA管理血清(20IU)を測定し、施設の検出感度を求めます。
検体の濃度は陽性判定した最終希釈倍率にこの検出感度を乗じて求められます。
明るい顕微鏡で検出感度の高い(数字は小さい)施設では最終希釈倍率も高く、逆に検出感度の低い(数字は大きい)施設では最終希釈倍率が低くなるため、得られた濃度(IU値)は補正され等しくなります。
しかしWHO準拠濃度は臨床医にとってわかりづらいことから普及しませんでした。 |
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HEPASERA‐1は4本(Homogeneous,Speckled,Nucleolar,Discrete speckled)の管理血清に血清希釈倍率による定量値が記載してあります。これをもとに顕微鏡感度を含めた陽性判定ポイントを設定することができます。記載の定量値は66のモニター施設での測定値の最頻値です。染色型ごとの判定基準となるため染色型による判定値の差が生じにくいメリットがあります。
なおこの方法で得られる測定値は、一般に用いられている血清希釈倍率であるため臨床医にも理解しやすいメリットがあります。 |
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ANA管理血清により1985年〜1992年の7回におけるSpeckled型サンプルの判定一致率(最頻値とその前後1管)が補正前後で平均82.1%から90.5%に向上する効果が得られました。
またHEPASERAにより1993年〜1997年の4回におけるSpeckled型サンプルの判定一致率(最頻値とその前後1管)は、全施設平均89.3%に対して管理血清使用施設平均では94.7%とさらに向上する効果が得られています。 |
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Discrete speckled pattern においても同様の効果が認められます。 |
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